BtoBのリードナーチャリングの基礎情報から具体的な手法を紹介

今回はBtoBまたはBtoCのWebマーケティングでよく使われる「リードナーチャリング」について基礎から具体的な手法を解説していきたいと思います。

  • リードナーチャリングとは?
  • リードナーチャリングの手法は?
  • リードナーチャリングの注意点は?

上記のような方は是非最後まで読んでみてください。

目次

BtoBのリードナーチャリングとは

リードナーチャリングはMA/CRMに登録された見込顧客の購入意欲を高めて、将来的に購入してもらうマーケティング施策です。

特に購買プロセスで検討時間が長いとされているBtoBのサービス導入やBtoCの金融商品、不動産など高額商品を取り扱っている企業に最適な有効な施策です。

BtoBのリードナーチャリングの基本的な考え方

カスタマージャーニーを明確にする

リードジェネレーションをする際と同様に、カスタマージャーニーを明確に設計することが大事です。BtoB分野ではバイヤージャーニーと呼ばれることもあります。

ここでポイントになるのは、複数の意思決定者がどのタイミングで関与しどのようにすれば次のステージに移行するかという視点でリードナーチャリングの設計を実施することです。

例えば、「認知」段階の見込顧客を「興味関心」ステージに移行させるためには、より啓蒙的かつ興味を引く eBookのようなコンテンツを提供する必要があるかもしれません。

また「興味関心」段階から「比較検討」ステージに移行させる場合は、具体的な事例セミナーを開催するのも一案でしょう。

このように、顧客の関与者、自社の対応部門などを明確にし、ステージの移行を意識することで、より有効なリードナーチャリングを設計することも可能になります。

営業とコミュニケーションをとってMQLの定義を明確にする

マーケティング部門が独断で定義したMQLを営業部門に渡すという運用をすると、営業担当者に「このような見込顧客は営業するに値にしない」と判断されてしまうことになりかねません。

そういった事態を防ぐために、あらかじめ営業と密なコミュニケーションをとって、MQLを定義しておくことが重要です。

インサイドセールスによりBANT条件のヒアリングが全て済んでいること、セミナーに参加し製品・サービスの重要性や期待成果を理解していること、社員数が100名以上で競合製品の買い替えサイクルに入っているといったように、営業が求めているMQLの定義を行います。

営業が求めるMQLの定義は組織によってさまざまですが、これを明らかにした上でリードナーチャリングの目標設定をしましょう。

適切なコンテンツを用意する

適切なコンテンツを用意することも、リードナーチャリングを実施する際の重要事項の1つです。顧客が求めるそれぞれの課題を解決することや新たな発見を提供することなど、顧客にとって有益かつ意味のあるコンテンツを提供しなければ、逆に顧客が離れていくことにもなりかねません。

コンテンツ設計おいて大事にしたいのは、カスタマージャーニーのそれぞれのステージにおいて顧客心理を理解し、自社の製品・サービス価値をFITさせることです。

ただ、有益なコンテンツを準備するのは、非常に時間がかかります。営業戦略上、特定業界に絞る、対競合のリプレイスを狙うといった形でよりパーソナライズされた尖ったコンテンツを用意するのも良いでしょう。

逆にターゲットが広く多岐に渡る場合は、総花的なコンテンツを用意することもあります。この場合は、どうしても準備に時間や手間がかかりがちですが、コンテンツによっては色々なチャネルにできる限り流用するなど、うまく工夫すれば時間や労力を節約することができます。

例えば、営業に使っているパンフレットをダウンロード資料として活用するウェビナーの動画Youtubeでも提供するWebサイトに掲載している顧客事例をまとめて顧客事例集としてメールで送付するといった具合です。少ない時間と手間でいかに最大限の効果を得るか、といったことを意識してみましょう。

BtoBのリードナーチャリングの流れ

ペルソナ設計

商品やサービスを購入してくれそうなターゲット層の中からより具体的な人物像をイメージしたペルソナを設計していきます。

ペルソナ設計でより具体的な人物像をイメージすることで、欲しい顧客層の獲得という目的に対して最大限効果のあるWebマーケティング施策を打ちやすくなります。

一度作成したペルソナはWebマーケティング施策の成果状況の良し悪しに関わらず、定期的に見直しを行いましょう。絶対視できないことはもちろん、成果が悪いのであれば顧客心理や市場ニーズと何か乖離があるのかもしれません。

データベースのセグメンテーション

次にデータベースのセグメンテーションです。セグメンテーションの軸としては、「フォームで取得したデモグラフィック、ファーモグラフィック、BANT条件を利用する」「特定のカテゴリーの製品ページを閲覧しているといった Web上での行動履歴を利用する」「外部のテクノロジーインストールリストを利用する」「CRM側の受注/失注データを利用する」といったようにさまざまなセグメンテーションの方法があります。

リードナーチャリングを実施するポイントを特定する

リードナーチャリングのポイントは「顧客の態度変容」です。いかに次にステージに進んでもらうか、ということが重要になります。また購買担当者を認知段階から興味関心ステージに移行させたいといった場合や「コストを削減したい」「安全性を高めたい」「生産性を高めたい」といった顧客心理があるう場合は、顧客の目的に沿ってリードナーチャリング用のメールコンテンツを設計していくことになります。

リードクオリフィケーションを実行する

リードクオリフィケーションとは、MA/CRMに溜まった見込顧客の中から有望なリードを営業にパスするために選別する仕組みになります。

代表的な方法としてはスコアリンク機能があります。例えば、メール開封/クリック・ページ閲覧で1pt、資料請求で30ptなどユーザーアクションに応じてスコアを付けてより興味関心があったり確度が高いリードを選別していく方法です。

また会社や営業部として確度が高い条件にあった人をグレードと呼ばれる判断基準で選別する方法もあります。例えば、公務員・士業はAグレード、学生はEグレードなどで付けることがあります。

このように顧客の温度感を表すスコアと会社・営業の判断によるグレードの2軸でリードクオリフィケーションを行うことで購入に近いリードを効率的に選別することができます。

顧客ランク毎にネクストステップを変える

リードを選別し、リードクオリフィケーションによってランクをつけることもできました。ここからそれぞれのランクの見込顧客に対し、どのようなステップを踏んでいけば良いでしょうか。

見込顧客のランクによって、ネクストステップを変えていきます。それぞれのステージから一定の状態に入ったタイミングでインサイドセールス部門や営業部門にパスし、それぞれが受け入れた場合はマーケティング部門から引き継がれ、拒否された場合は再度マーケティング部門がリードナーチャリングのプロセスに戻していくということを繰り返します。

このように見込顧客のライフサイクルに応じてリードナーチャリングプロセスが繰り返されていきますが、データベースという貴重な資源には限りがあります。業種業態によりますが、BtoBマーケットサイズが限られていることが多いため、一度獲得したリードを放置したまま競合に取られてしまうことがないように、マーケティングプロセスを改善し続けPDCAを回していくようにしましょう。

BtoBのリードナーチャリングの手法

マーケティングオートメーションによるメールシナリオ

BtoBマーケティングにおいて最も基本的な施策がマーケティングオートメーションによるメールシナリオの設計です。よくあるステップメールのように特定の日付を起点に◯◯日後などと自動でメールを配信する形をイメージすれば分かりやすいかと思います。

しかし、単なるステップメールではBtoBマーケティングとしては物足りません。効果的なBtoBマーケティングをするならば、顧客スコアによって営業部門に渡すかインサイドセールス部門に渡すか、再度マーケティングオートメーション側で別のシナリオによってアプローチするかといったように条件分岐をする必要があります。

最初の設計とコンテンツの作成に時間がかかりますが、このシナリオをもとに適切なセグメントに適切なコンテンツを提供してナーチャリングしていくことは、大きな効果を発揮します。上記を一度実装して、継続的な改善を施しより効果的な施策に高めていけば、自動的に見込み度の高いリードを創出していくことも可能になります。

ではシナリオの開始から終了までの期間はどの程度に設定すればよいのでしょうか。基本となるのが、自社の製品・サービスのリードタイムである購買期間に合わせる形です。例えば来期の4月から新しい製品の導入を検討しており、11月頃から情報収集に入って、翌年2月頃に最終決定となる場合で考えてみましょう。11月の情報収集のところからリードジェネレーションがはじまり、翌年2月にクロージングとなるため、11〜1月の3ヶ月間がマーケティング、1〜2月が営業となるケースを想定しメールシナリオとしては90日間という考え方になります。

このシナリオは非常に効果的ですが、時間とコストがかかってしまいます。お同じメールコンテンツを流用する場合もありますが、単純計算として10,000件のデータベースを2,500件ずつ4分割にセグメントしそこにシナリオを9本ずつ設計し1シナリオに5本ずつメールコンテンツを届ける場合であれば、4セグメント×9シナリオ×5メールコンテンツで合計180本ものメールコンテンツを用意する必要があります、社内にコンテンツが豊富に蓄積されており、そのコンテンツ資産を活用できる場合は良いのですが、ゼロから始める場合は非常に時間がかかってしまいます。コンテンツ準備と実行のバランスを考えて進めていくようにしましょう。

そして、作成したシナリオは一度絶対的に良いものにはなりません。実際の顧客の行動や各KPIを見ながらPDCAを回してブラッシュアップしていくことでより強固なリードナーチャリング基盤になっていくでしょう。

Web /メール上のパーソナライゼーション

先ほどの4セグメント×9シナリオ×5メールコンテンツというように膨大なメールコンテンツを用意することは初期ではあまり現実的ではありません。そんなとき有効に活用できるのが、動的コンテンツというパーソナライゼーションの手法です。

例えば、メールコンテンツの文章はセグメントが変わっても基本的に同じものを利用しその一部分にセグメントごとに異なる動的コンテンツを用意することで、多様な表現を提示できます。この方法を使えばセグメント分のコンテンツ(文章)を作る必要がありませんので、9シナリオ×5メールコンテンツで合計45本の準備で済みます。

ブラウザ放棄によるメールアプローチ

ブラウザ放棄とは、Webサイトに訪問したにも関わらずサイトから離脱してしまったことを指します。何かしらの興味がありWebサイトに訪問しているため、早期にアプローチを行えば見込み度が高まることもあるでしょう。

その際に利用できる施策として、ブラウザ放棄の翌日にメールを送る、またはブラウザ放棄をしたユーザーを担当する営業部門やインサイドセールス部門に通知をするといったことが挙げられます。比較的成果が出やすい方法であるため、是非実施してみてください。

インサイドセールス

インサイドセールスとは、内勤の営業部門のことで近年注目を集めています。その理由としては、フィールドセールスと呼ばれる外勤営業のリソースが限られていることやわざわざ訪問せずとも電話で同等の成果を上げられるケースが増えてきたこと、また単価があまり高くない商材の場合は外勤営業が訪問するとコスト割れしてしまうことなどが挙げられます。

広告によるナーチャリング

メールシナリオやインサイドセールスは有効は手段ではりますが、メールによるアプローチは開封率が平均して20%程度にとどまります。80%の人はメールを開封してくれないのです。電話でのアプローチも同様でそもそも電話に出ないといったこともあるでしょう。

そういった状況を好転させる方法として、自社のCRM情報をもとにしたアドレサブル広告というアプローチがあります。アブドレサブル広告は例えばメールを10回配信して1回も開封しなかった顧客に広告を通して特別キャンペーンなどを知らせるといった機能があります。

配信量は自社のデータベース保有量に比例するため、あまり多くにはなりませんが、上記のような課題を持つ場合は、新たな商談を獲得するきっかけの1つになるでしょう。

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この記事を書いた人

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